Dragon Head Form Analysis (1) – The case of the dragon at the Yakumo Hikawa Shrine 龍頭の形態解析①ー八雲氷川神社向拝中備の龍の場合

ここまで試行錯誤を重ねながら、各地の社寺彫刻である「宮彫」の中でも特に龍の造形に着目し、その形態の特徴を抽出する可能性を探ってきました。もともと社寺全体の雰囲気には心落ち着くものを感じており、宮彫を意識する以前から、機会があるたびに各地の社寺や資料館、道の駅を訪れていました。
Up to this point, through a process of trial and error, I have focused on the form of “miyabori,” or shrine and temple sculpture in various regions, particularly the dragon, and have explored the possibilities of extracting the characteristics of its form. I have always found the overall atmosphere of shrines and temples calming, and even before I became aware of miyabori, I had been visiting shrines, temples, archives, and roadside stations in various regions whenever I had the opportunity.

今回は、東京都目黒区の八雲氷川神社の龍を取材することができたため、この龍頭の形態分析を通して、これまでの形態特徴抽出の流れを整理してみたいと思います。
This time, since we were able to cover a dragon at Yakumo Hikawa Shrine in Meguro-ku, Tokyo, I would like to organize the process of morphological feature extraction so far through the morphological analysis of this dragon head.

八雲氷川神社向拝中備の龍
The dragon carving adorning the central support (Nakazonae) of the Kōhai at Yakumo Hikawa Shrine

上図は,八雲氷川神社の向拝1の中備2に配置された龍の造形物を,30方向から撮影した写真から合成した3Dモデルです。現在,作者,制作時期の確認を進めている造形の一つですが,これまでの感覚ですと,江戸時代末期から明治初期(ここまで来ていないかもしれません)ぐらいの龍造形の典型のようにも見えます。勢いを残しつつ造形物としての完成度の高さも感じられるような気がします。この画像は,AgisoftのMetashape3からOBJ,MTL, JPEG4に書き出したものをMeshLab5で読み込んだものです。

The figure above presents a 3D model reconstructed from thirty photographic images taken from different angles of a dragon sculpture located in the nakazonae (intermediate decorative space) of the kōhai (front worship hall) at Yakumo Hikawa Shrine.
The identification of its sculptor and period of creation is currently under investigation. Based on preliminary observation, the work seems to be a typical dragon sculpture from the late Edo to early Meiji period, though it may date slightly earlier.
The sculpture conveys both a dynamic vitality and a high level of formal completeness.
The 3D data were exported from Agisoft Metashape as OBJ, MTL, and JPEG files, and subsequently visualized in MeshLab.

写真の撮影方向は,

でイメージできると思います。上図はMetashapeのメイン画面のキャプチャです。

龍頭の基準寸法
Reference dimensions for the dragon head carving

いつものことですが,通常の写真撮影と合わせてステレオカメラのFINEPIX REAL3Dでも撮影していますので,アルモニコス社製の撮測3D6による簡易の寸法測定もやっています。一般的に(自分が知る限りでは),MetashapeにしてもRecap Photにしてもデフォルトでは実寸情報がうまく伝達できないようですので(単位系も違いますしし,適切な方法があるのではと思いつつ,いつまで経ってもこの段階ではドギマギしています),撮測3Dでの寸法測定は,メジャーがあてられない測定環境での3D物体測定でとっても重宝しています。もちろん,LiDAR(ライダー)センサーなどがスマートフォンにも常備される時代となってきましたので,この辺りの苦しみからも解放されるかなと思いつつ,望遠一眼で形状データを取得しなければならない状況では,今のところ旧態依然とした方法が自分には合っているようです。

As usual, in addition to ordinary photographic shooting, I also take pictures using the stereo camera FINEPIX REAL 3D.
Therefore, I am also performing simple dimensional measurements using the Sassoku 3D system developed by Armonicos Inc.
Generally speaking (as far as I know), neither Metashape nor Recap Photo includes real-scale information by default (and their unit systems are different).
Although I believe there must be a proper method to handle this, I still find myself puzzled at this stage every time.
For this reason, the dimensional measurements made with Sassoku 3D are extremely useful when dealing with 3D objects in measurement environments where a physical tape measure cannot be applied.

取得した3Dデータの寸法を実寸に合わせるために,どの部位を寸法の基準にするかはケースバイケースです。このケースでは右目のお尻から右鼻穴の先辺りが取りやすいので,図中に赤く表示されている125.45mmを取りました。生成された点群間の寸法なので,厳密に位置合わせをしようとするとかなりの努力が必要ですが,ここではある程度でサイズ感が再現されれば問題なしと考えています。

There is no single standard way to match the size of the obtained 3D data to its real-world scale. The method varies depending on the geometrical characteristics of the object. In this case, it seemed easier to measure from the left side of the left eyeball to the right side of the right nostril, so I measured the red line shown in the figure as 124.45 mm. Since the figure consists of a point cloud generated by Metashape, obtaining precise data requires considerable effort. However, in this case, I believe there is little problem as long as the real-world size can be roughly approximated.

同じ位置をMeshLabで測定しますと,同じ位置では0.383377㎜とのことなので,327.2236倍(小数点以下を4桁も取ることに全く意味はありませんが,そのままにしておきます)のスケールアップが必要です。

この手順で3Dモデルを実寸に近づけると,

となります。ここまで来ると,あとは龍頭に集中すればいいので,実寸感覚でのポリゴンメッシュ7の調整ができ,面の凹凸の度合いを可視化してくれる曲率8分布もわかりやすく定義できるようになります。

座標系の定義

これまでは,龍頭に限定して形態分析を行う際は,x,y,z-座標系のz軸を,頭頂を通るように置き,原点はその直下の口の中とし,右手系にしたがって口側に(前面)に x軸,左側面側(龍頭の設置状況においては左側面がない場合もありますが)に y軸を置いてきました。

この座標系の置き方によって,龍頭をカバーリング9するポリゴンメッシュの面の向きと龍頭の左右の関係をほぼ一致させることができていますが,実際に向拝に設置されている状況を考えますと,この座標系の取り方が最適なのか否かについては,最近再検討の余地があるかなと考えています。

そこで,ここでは,試みに龍頭の設置状況の情報を最後まで残すことを目的とした座標系の取り方を試行してみたいと思います。

まずは,水平部が明確な中備上部の梁前面の下辺をy軸に合わせ,x軸が龍眼(左眼)を貫くように座標系を置いてみました。このことの是非は,このあとの形態分析プロセスの中で検証されることになります。

龍頭部の曲率分布

Metashapeから書き出されたままの3Dデータの中で龍頭部を構成するポリゴンメッシュの頂点(Vertices)の数は193386ポイントです。この状態で,MeshLabのDiscrete Curvatures

により,

の曲率分布を得ます。髭や角,そして細部の曲面の凹凸のつながりがよく見えます。ここでは,青色が強いほど曲率半径が小さく凸,つまり小径の円筒および半円筒状の形態であり,赤色が強いほど細く深く凹な溝状の形態であることが分かります。この状態はこの状態で,龍頭造形を鑑賞するには効果的なサポートとなるのですが,自分がここまで試行してきた龍頭形態解析では,細部の情報の前の,いわば「荒彫り」での龍頭全体の面の取り方の傾向を探ろうとしていますので,状況によっては,この細部,ディテールはノイズとも言えるのです。それが本当にノイズなのか否かは,まだまだまだまだ検討が必要ですが,対象とする龍頭の基本的な形態特徴を定量化しようとするとき,このディテールは分析結果のロバスト性を恐ろしく劣化させるノイズとして機能することを,身をもって体験してきています。そのノイズの低減の仕方は実は難しいところがあるのですが,今回は,MeshLabのポリゴンメッシュ最適化ツールに頼りながら,“荒彫り”状態に遡ってみようと思います。

龍頭造形の基本特徴抽出を目的とした細部情報の低減と曲率分布の比較

MeshLabのRemeshing機能の中で,

を使い,再度,曲率分布を定義すると同時に,曲率表示の範囲を以下の手続きにより限定することで,目的とする曲率分布を求めることができます。

ここでモデルの頂点数は11907ポイントとなっています。最初のモデルの頂点数の6%まで削減されているので,まだまだ相対的ですが,細部の情報は削減され同時に龍頭全体の印象には大きな変化はありません。この6%低減モデルの曲率分布では,頭部,おでこ,頬,口回りに鼻回りの凹凸の滑らかな変化が可視化されています。おそらく,こちらの方が,龍頭の基本的な形状,各部位(局所的な面つまりポリゴンメッシュです)のつながり方,変化の仕方が感覚的に掴みやすくなったと思いますが,いかがでしょうか。

“感覚的”としましたが,実はここまでの手続きは,次なる定量的な龍頭形態特徴分析につながります。この定量的な評価においては,無謀にも面と面とのつながり方の情報は破棄し,この面の向き(ポリゴンメッシュの向き)を定義する法線ベクトルに注目したいと思います。隣接する面のつながり方に関する情報は,とりあえずここに置き,そのつながり方つまり曲率分布を算出する元データである法線ベクトルそれぞれの向きの性質を,製作者が「荒彫り」の際に表現したかった面の向きであったのではとする,おそらく飛躍にすぎる仮定の下で,次に進んでみようと思います。

龍頭の法線ベクトル

上図の青い細線群が法線ベクトル10を表しています。そして龍頭を覆う小三角形がポリゴンメッシュです。ある程度龍頭に似た楕円体的な塊から,鑿をあて,面の向きをイメージしながら,この面を削り出していく感覚でこの図を見てもらえると,形を生み出すときの追体験ができそうな気がしてきます。

MeshLab においては、一つの頂点を共有する隣接する複数のポリゴンの法線ベクトルをもとに、その頂点ごとの平均的な法線ベクトル(頂点法線)を算出できます。この平均化された法線ベクトルの XYZ 成分はエクスポート可能であり、そのデータを利用して表計算ソフトで“面の向きの傾向”を分析することができるのです。ここでは,表計算としてはExcelを使ってみました。

法線ベクトルから見えてくること

測定された 3D 点群(三次元の座標値をもつ点の集合)から、隣接する点をつなぐことで生成されたポリゴンメッシュでは、各メッシュ面の法線ベクトル(フェイスノーマル)が計算されます。上で求めた曲率分布は、これらの法線ベクトルの向きの変化や頂点周囲の幾何的特性をもとに算出されています11

完全な球体を十分細かいポリゴンメッシュで覆った場合、メッシュの面の向きの変化の度合い(曲率)は球面上のどの方向でも同じになります。一方で、円筒の表面を細かく覆うメッシュの法線の変化を考えると、円周方向では球体と同様に法線が変化しますが、軸方向(長軸方向)では法線が一定で変化がありません。これは、円筒の長軸方向の曲率が 0 であり、円筒表面が展開可能な形状であることを意味します。

一般的に、円の曲率はその円の半径の逆数に等しく、円筒の長軸方向の曲率も 0 となります。一方、円筒の半径を r とすると、円周方向の曲率は 1\r​ となります。つまり、円筒上の一点において面の向きの変化を評価する場合、円周方向と軸方向では曲率の値が極端に異なり、一概に曲率を定義するのが難しくなることがあります。

そこで、龍頭形態などの有機的な形の表面における面の変化を評価する際、基準となる座標系に従って 平均曲率(mean curvature) を定義することで、形態分析の入り口として汎用性が高いと考えています。特に、異方性的な曲率を持つ円筒のような形状では、軸方向と円周方向の曲率の平均を取ることで、全体的な曲率の傾向を把握しやすくなります。ここではMeshLab にて曲率分布を表示する際に 平均曲率(mean curvature) を用いて可視化しています。

ここでは、曲率のもとにある 法線ベクトルそのもの に注目し、造形物(ここでは龍頭)の面の向きの特性を考えていきます。曲率が「面のつながり方」12を示すものであるならば、法線ベクトルの分布を解析することで、形態全体の向きの傾向を把握できると考えられます。ここでは多少の飛躍を許していただき、面の向きの統一性や方向性を定量化する指標 として、これを「面の向きの強さ」13と定義していきたいと思います。

法線ベクトルの抽出

繰り返しになりますが,MeshLab の「File → Export As」から .xyz 形式 で 3D オブジェクトの頂点座標 (xp, yp, zp) と、各頂点における 平均的な法線ベクトルの成分 (nx, ny, nz) をエクスポートできます。下表は、この .xyz ファイルを Excel にテキスト形式で取り込み、調整したもの です。それぞれの法線ベクトルは、各頂点 (xp, yp, zp) を原点とし、xyz 座標系に従って、法線の方向を 単位ベクトル (nx, ny, nz) の成分として 定義しています。これにより、各法線の方向を数値データとして扱うことが可能になります。

表計算のワークシートにデータを取り込むと、以下のように整理できます。法線ベクトル (nx, ny, nz) は単位ベクトルなので、直交座標系のままで扱うより、上表の r,θ,ϕ のように 極座標に変換 すると、rは常に 1 となり、ポリゴンメッシュの面の向きを示す θ(天頂角)と φ(方位角)の 2 変数のみ で表現できるようになります。これは非常に便利であり、3D 形状の表面の「面の向きの分布」を 2次元的に可視化・解析 できることを意味します。特に、面の向きの強さを評価するための指標として利用することが可能であると考えています。

「面の向きの強さ」といっても、各頂点ごとに法線ベクトルの向きは 微妙に異なります。ここでの目的は、「どの方向を向いている面が多いのか?」 を明確にすること、そして その分布が何を意味するのかを読み解くこと です。そのため、法線ベクトルの向きをある程度粗く離散化し、区間(ビン)ごとにカウント する方法を考えます。
具体的には、θ(天頂角)と φ(方位角)を一定の角度間隔で区切り14、それぞれの区間に含まれるデータ数を集計します。例えば、

  • 球体の場合 → すべての方向に ほぼ均等 に分布。
  • 平板の場合 → 法線ベクトルは 表と裏の2方向に集中
  • 直方体の場合6方向(6面)に集中
  • 円筒の場合 → 円周方向の法線が 分布し、軸方向の変化は少ない

こうして法線ベクトルの分布を可視化すると、形状の特徴を数値的に分析 することができ、より直感的に「面の向きの傾向」を捉えられるようになります。

ここでは、z軸を基準とした極座標を使用し、天頂角(θ)と方位角(φ)を以下のように定義します。

  • 天頂角(θ)0 ≤ θ ≤ π で、0 は真上、π/2 は水平、π は真下。
  • 方位角(φ) は \(x\)軸を基準に
    • 反時計回り(y軸方向)に 0 ≤ φ ≤ π
    • 時計回り(-y軸方向)に 0 ≥ φ ≥ -π

法線ベクトルヒートマップ

先の表のθとφの散布図からも似たような図は得られますが,その散布状況の疎密を定量的に扱うのは面倒かなと思います。そこでここでは,面の向きの強さを区間ごとの天頂角と方位角に升目に入り込む法線ベクトルの数でカウントしていきたいと思います。

上図のヒートマップでは、横軸に 天頂角 θ を取り、左から右へ 0(z軸方向)≦ θ ≦ π(-z軸方向) の範囲を 32区間(升目) に分割しています。縦軸は 方位角 φ であり、上(-x軸)から中央(x軸)を通り、下(-x軸)へと変化する ように配置し、π ≦ φ ≦ -π の範囲を 64区間 に分割しています。この区間の設定により、ヒートマップのグリッドの縦横比が1:1となり、各升目(セル)が正方形 になるように調整しています。各セル内では、該当する向きの 法線ベクトルの数をカウント し、その分布を視覚的に示しています。

上図のヒートマップにおいて、最も明確なピークは (θ, φ) = (1.77, 0) に現れています。水色のピークが示すように、多くのポリゴンメッシュの面がこの方向を向いていることがわかります。φ=0 は x軸そのものを指すため、この向きは、八雲氷川神社の向拝中央に立つ参拝者、あるいはそれ以外の何かに対して視線を向けていることを示唆しています。

また、ヒートマップの解析結果から、φ=-π/2(右側)方向に向いた面が特に多く、θ=1.77 [rad](約101.5°)つまり水平より約10°下向きに集中する傾向がある こともわかります。これは 眼球そのものの向きを示すものではなく、龍頭全体の前面における面の向きの総合的な傾向 を表しています。つまり、龍の「存在感」全体として、お堂の正面に睨みを利かせている ことを意味すると考えられます。このことは単なる形状分析を超えて、「なぜこの位置にこの造形が配置されたのか」という 造形文化的・空間デザイン的な意図 を考察する手がかりにもなるかもしれません。

このヒートマップの解析から、龍頭の造形に込められた製作者の意図、あるいは参拝者の視線の動き を読み取ることができそうです。参拝の際、遠方から拝殿に向かう過程では、鳥居、狛犬(または別の守護獣)、中備の龍頭、さらには左右の木鼻獅子や犀(象の可能性も) が次第に視界に入ってきます。この段階では、中央に控える龍の存在感と、その眼光の鋭さが特に印象に残る でしょう。ヒートマップから得られる示唆として、遠方から拝殿に向かう参拝者の視点と、龍頭の面の向きには一定の関係がある ことがわかります。

具体的には、

  • 比較的遠方にいるとき、x軸付近(φ=0 方向)を向く面が多く、参拝者の視線と一致しやすい傾向 が見られます。
  • 近づくにつれて、視線の角度が変わり、龍頭の右頬や右顎下付近の面の向きがより強調されるようになることが、ヒートマップの右下がりのピークの遷移から読み取れます。
  • つまり、距離が縮まるほど、龍の顔の迫力や威圧感がより強く感じられるような配置になっている 可能性があります。

これらの点から、龍頭の向きの分布は単なる装飾ではなく、参拝者の視線の変化を考慮し、意図的に「見え方」が設計されている可能性も考えられます。

このような視線の誘導や演出の意図は、彫刻師、大工、そして空間全体の演出を取り仕切る「空間・環境デザイナー的な役割の人物」 によって計画されたものと考えると、むしろ自然なことなのかもしれません。

龍頭の造形は単なる装飾ではなく、参拝者の動線や視線の変化を踏まえた「演出の一環」として計画されていた可能性 があります。これは、単に「リアルな龍を作る」ことが目的なのではなく、空間全体の体験設計の一部として龍の存在が配置されている ことを示唆しているのかもしれません。

こうした解釈が単なる憶測に留まらないようにするためにも、類似する事例への形態分析を重ねながら、この視点が「本物」として成立するのかを探っていきたい と思います。

空間周波数による龍頭形態の特徴分析の可能性について

参拝者や鑑賞者が向拝の龍と初めに対峙する位置を考えると、おそらくx軸方向の面の向きに注目するのは、ごく自然な感覚 だと思います。もちろん、龍の形態全体を一括りに扱うことも可能ですが、この種の彫刻は「完全に閉じた3D個体」として捉えるよりも、むしろ「浮彫り的な2.5次元の開かれた造形」として見るほうが適切 かもしれません。こうした造形では、視点の変化によって見え方が連続的ではなく、不連続に変化する傾向 にあります。つまり、龍の全体像が一度に見えるわけではなく、参拝者が境内を進む中で「部分的に」認識されるように設計されている可能性があります。これは、彫刻そのもののデザインだけでなく、建築空間との関係性を考慮した視覚的な演出 としても捉えることができそうです。

このことは、造形技術の優劣を測るものではなく、むしろ「開かれた」造形が生み出すストーリー性やダイナミズムに価値があることを否定できないと思います。彫刻が単独で持つ価値を超えて、神仏に対峙する異世界的なワンダーランドを形成する重要な環境要素として、その存在が際立ちます。その価値は、彫刻そのものの美しさや技術を越え、置かれた環境や人々を巻き込んだ演出の魅力に大きな意味があるように思えます。

そのため、一般的な3D物体に対する「真面目な」形態解析では、情報量が多すぎて、最終的に求めたいものにたどり着く前に、核心から逸れてしまうことが考えられます。このような理由から、法線ベクトルを用いた形態評価にたどり着き、さらに特定の面の向き、ここではおそらく人と龍のファーストコンタクトにおける印象に大きな影響を与える面の向きに絞って、その形態的特徴を探ろうとしています。

最多面方向でのヒートマップのプロフィール

最多面方向とは、上記のヒートマップで確認できるピークが位置する方位角φの方向を指します。もう少し適切な名前を思いつければと思いますが、しばらくはこの表現でお許しいただければと思います。今回の対象である八雲氷川神社向拝中備の龍において、そのピークはφ=0で確認されます。このため、ここでは「θ – 出現頻度」のヒートマップのプロフィールを確認してみます。

横軸は天頂角θ、縦軸は方位角φ=0、x軸方向近傍の法線ベクトルの出現頻度を示しています。この図から、θ=1.77でのピークが確認できます。この面の方向に一致する位置に向拝の前に立つと、おそらく最も強く八雲の龍の存在を感じることができるかもしれません。機会があれば再度その位置で確認してみたいと思います。

ヒートマッププロフィールから空間周波数成分を算出する

ここで、ヒートマップを得るためにθ方向に32分割した意味が出てきます。θ=0は向拝の天頂付近、θ=πは真下を指すため、真下向きの面はほとんど存在しないことは当然です。しかし、この分割方法が、これから行うフーリエ変換15には非常に好都合なのです。

おそらく、一般的な感覚ではθ-φのフルヒートマップに対して二次元のフーリエ変換を実施する方が適切に思えるかもしれません。しかし、この造形の視点による変化、つまり連続した3D物体としては「破綻している」とも言える部分があるため、むしろ視点を限定して解析する方が、鑑賞者が受ける印象と形態を形成する面の向きの分布との関連性を見出す上で有効であると感じています。

この辺りの検証は,もっと地道な感性工学・人間工学的な実験が必要であることは痛いほど理解していますが,まずは自分の造形に対する感覚に素直に作業を進めてみたいと思います。

このヒートマップのプロフィールを1つの波として捉え、フーリエ変換の基本的なアイデアに従い、この波を複数の周波数を持つSin波やCos波の重ね合わせで表現できると考えます。すると、方位角θで表現されていたヒートマップのプロフィールは、周波数成分に置き換えることができます。ここでは、Excelのデータ分析ツールを使用してフーリエ変換を実行し、実際的なサンプリング数として2のn乗(ここではn=5、すなわち32)を設定しました。これにより、区間をθ方向に32分割したわけです。

Excelでのフーリエ変換ーパワースペクトルを求める

ヒートマップの元データからφ=0の行に注目します。

このデータを基に空間周波数に対するパワースペクトルを求めてみますと,

最低次の周波数(0Hz)にピークが現れ、次に第二次周波数(0.32Hz)でわずかなパワーが見られます。しかし、それ以上の高次の周波数では法線ベクトルの向きに対する寄与がほとんど見えなくなります。このような傾向は一般的によく見られる現象であり、ここであきらめてはいけません。

あらためて0Hzの意味を考えると、この周波数成分は、元々の空間座標であるθに戻すことで、θの全区間にわたって面の向きが均一であることを示しています。これはまさに球体の状態を意味します。龍頭といっても、基本的な形状は楕円体(最近ではつぶれた半楕円体が多い傾向にあるかもしれません)と考えれば、この0Hz成分が龍形態の基本的な特性であることが理解できるでしょう。

したがって、FFT16におけるノイズによるバイアスではなく、この0Hz成分はむしろ形状のベースを示していると考えてよいでしょう。さらに、0.32Hzが意味するところを考えると、1Hzでは天頂から直下までの凹凸(あるいは凸凹)の一連の大きな波形を表しています。0.32Hzの場合は、この波が天頂から直下までの間で、1つの凸部分の途中までが現れていることを意味します。このように、龍頭のベースにある大きな波を構成している成分だと理解できます。

デシベル表示による高周波の特性強調

別の機会にご紹介したいと考えいますが,球体のパワースペクトルの最低値を基準にして,縦軸をデシベル17として再表現すると,

このようになります。このデシベル表示により、高周波成分、つまり天頂から直下までを小さな角度変化として表現する成分の影響度が視認しやすくなりました。他の例との比較が必要ですが、この図から読み取れる一つの傾向として、比較的高周波成分である2.86Hz,4.14Hz,4.77Hzの面の向きの集中度(頻出度)の凹凸が、天頂角0°から180°の間において影響力を発揮していることが確認できます。しかしながら4.77Hzの成分ですら、天頂から直下までの間におおむね19°ずつの凹凸を作り出しているため、龍頭の大枠を削り出す基準としては,さすがにディテールが不足しているように感じられます。

参考までに,球体を覆うポリゴンメッシュに対しても同様の手法でパワースペクトルを求めますと,

となります。球体の場合は,『ディテールがない』と言い方に抵抗があるものの,八雲の龍頭との対比において,明らかに中・高周波成分の影響力が少ないことが確認できます。特に,上の対比で気になるところは,0.95Hz~1.91Hzでの差異です。おおむね1Hz~2Hzの成分の有無に帰着するように思えますが,90°~45°ずつの凹凸は,意味を持たない/すべての意味を等しく内包する(かもしれません)「球体」に「龍頭」もしくは「生き物の形」を想起させる何かを表現する基本的な凹凸の周期なのかもしれません。1Hzといえば,龍頭の正面からの顔のプロフィールをイメージしてもらうと良いのかもしれませんが,頭部では外側に張り出し,顎がこけるのような形が見えてきます。下図の左半分は1Hzの面の向きの変化のリズムに対応し,右半分は2Hzです。この表現はあくまでも模式的なものなので,ここで提案していますポリゴンメッシュの面の向きの傾向のからの空間周波数成分と実際の造形傾向との関係性に対する議論はさらに続けなければなりません。今のところ,この手の造形の形態特徴の指標化の可能性だけはあるように見えますが,まだまだこれからだと思っています。

形態解析においては、彫刻士との意見交換が非常に有益であり、実際の彫刻の意図や造形のディテールを理解するために必要であると考えています。また、32区分の設定についても、高周波成分をより詳細に捉えるために、2^nの法則に基づき区分数を増やすアプローチは有効であると考えています。より高周波な成分を考慮することで、より精密な形態解析が可能になると考えています。

補足:デシベル表示のための基準量の決定

上記のように,空間周波数成分のそれぞれの影響度を確認するために,パワースペクトルのデシベルで表示しています。デシベルを用いる際に,気になるのは,基準量です。例えば音レベルのときはこの基準量に,人が音を感じることができる音のパワーを基準にすることで,デシベルの物理的な意味が出てきます。ここでは,時間周波数成分でなく空間周波数成分なので,視覚的,生理的な基準量があればいいのですが,今のところは,ただの勉強不足かとは思いますが,確認されていません。

デシベル表示の目的

もし,FFTで得られたパワースペクトルをそのまま表示しますと,一般的に

となり,相対的に高周波に位置するパワースペクトルの影響を適切に確認することはできません。翻って,低周波成分特に\(0Hx\)の大きさが抜きんでていますが,波形の切り取り方によるノイズの場合と分析対象の風船的な膨れ方による影響が強く,適切な部分部分の彫り込み/面取りによる影響を適切に見出すには,このパワースペクトルのリアル表示では辛いものがあります。

これに対して,デシベルでパワースペクトルを表示すると,

となり,圧倒的に高周波成分の影響を確認しやすくなります。ただ,デシベルの定義において重要な基準量をどこに置くかは,この課題では未解決です。基準量の置き方次第で見えてくるものが変わりますので,適切な基準量定義が必要ですが,おそらく,知覚心理学,人間工学などの知見も入れていかないと目的とするもの,つまり作風定義,作者同定にとって適切な基準量を探し出すことはできないのかもしれません。

デシベルの定義

デシベルの一般的な式は,

\(L_P=10log_{10}\frac{P}{P_B} (dB)\)

と書けます。ここで,\(L_P\)はパワースペクトルのレベル,つまり基準量に対する比率のようなものを示し,\(P\)はパワースペクトルそのもの,\(P_B\)はこの後説明します,この解析での基準量となります。

この式から分かりますように,パワースペクトルが基準量と同じときは,レベル\(0\)となり,パワースペクトルが基準量の\(100\)倍のときは,レベル\(20\)となります。これで,上図の縦軸デシベルのメモリの大きさは把握できると思います。

基準量の定義

龍頭を簡略化して最もシンプルな幾何形体に押し込もうとすると,楕円体になるのかなと思いますが,ここでは,さらにシンプルな球体を基準にしてみたいと思います。

ここで試行している形態分析手法では,結果的に物体の大きさの影響は直接入ることはないのですが,便宜上,半径\(200mm\),曲率\(0.005\)の球体をCADで作成し,上記のように龍頭3Dモデルに対して実施してきたことと同じプロセスで,球体の法線ベクトルの分布状況を確認します。

球体の法線ベクトル

球体を以下のように,できるだけ均一なポリゴンメッシュで覆いつくします。


球体を覆うポリゴンメッシュと曲率分布

このポリゴンメッシュの向きを法線ベクトルで示しますと,

ポリゴンメッシュの法線ベクトルと曲率分布

となります。カビのように均一に球体表面全体に法線ベクトルが配置されている様子が確認できます。この結果を方位角と天頂角によるヒートマップに置き換えてみます。

球体のヒートマップ

左は真上から,右は斜め上からの球体のヒートマップ

この図より,方位角方向つまり経線方向にはおおむね一定の出現頻度であることが確認できるので,上図の球体カビの状況と感覚的には一致していると思います。ところが,天頂角方向,緯線方向では,赤道付近では台地のように一定に分布していますが,天頂付近となる北極点とその反対の南極点に近づくにつれて,その向きと一致するポリゴンメッシュの数は減少する様子が確認できます。

方位角\(\varphi=0\)のときのヒートマップのプロフィールは,

となり,球体では,すべての方位角において同一のプロフィールが確認できます。

FFTの実施

このヒートマップのプロフィールを波形と見立て,FFTに従って出現頻度振幅の二乗のパワースペクトルを得ますと,

球体法線ベクトルヒートマップからのプロフィールの空間周波数成分

となります。球体の法線ベクトルではすべての方位に対して同じ頻度で向いているので,そのピートマップは経方向つまり方位角方向には均一になる傾向にあります。緯線方向となる天頂角方向では,その法線ベクトル出現頻度のカウント範囲が\(0\leqq\theta\leqq\pi\)と,開いているので,天頂付近とその反対側での出現頻度は相対的に低下することになりますが,おおむね全領域において同じ出現頻度であるため,このプロフィールの空間周波数成分は全体の振幅値のベースとなる0次モードのパワースペクトルが基準となると考えても大きく間違えることはないように思えます。この基準量は,ここまでの形態解析手法における究極の形態である球体の面の向きの空間周波数成分の大きさを示すものなので,パワースペクトルのデシベル表示の際に,この0次モードのパワースペクトルの\(2.645E-04\)を基準量としてみたいと思います。

参考までに,この基準量で球体の法線ベクトルのヒートマッププロフィールの空間周波数成分を求めますと,

球体法線ベクトルヒートマップからのプロフィールの空間周波数成分(\(dB\))

となり,球体での高周波成分の影響の低さは確認できると思います。龍頭の法線ベクトルのプロフィールの空間周波数成分のデシベル表示の基準量としては,しばらくはこの\(0\)次モードのパワースペクトルを使用してみようと思います。

脚注

  1. 向拝(ごはい) : 日本の寺院建築・神社建築において、仏堂や社殿の屋根の中央が前方に張り出した部分のこと。(ウィキペディアより)
    「向拝」は英語で “projecting eave”, “entrance canopy”, または “portico” などと表現できます。
    “Portico”:西洋建築にも使われる一般的な表現ですが、日本の向拝の構造と近い部分があります。
    “Projecting eave”:屋根が張り出していることを強調する表現で、日本建築の特徴を説明しやすい。
    “Entrance canopy”:入り口の屋根のような意味で、一般的な説明には適しています。
    日本の神社建築の専門的な説明では、”Kōhai (向拝)” とローマ字で表記しつつ、説明の中で「a covered space extending in front of the main hall」(本殿や拝殿の前に張り出した屋根付きの空間) などと補足すると正確になります。 ↩︎
  2. 中備 (なかぞなえ): “Nakazonae”(中備):「structural ornament in the center of the supporting beam」
    日本建築において柱上の斗栱(ときょう)と斗栱の間、または柱と柱の間にある部材の総称です。本来は構造材として、上からの荷重を下の横架材に伝える役割を担っていたようですが、時代が下るにつれて装飾的な意味合いが増してきているようです。蟇股も同じですね。 ↩︎
  3. Metashape :https://oakcorp.net/agisoft/ ↩︎
  4. OBJ, MTL, JPEGの3つのファイル形式を同じフォルダに置いておくと,3D頂点,辺,面のデータを含むOBJファイルをMeshLabに持っていくだけで,自動的に面上へのテクスチャマッピングも行われます。 ↩︎
  5. MeshLab : https://www.meshlab.net/ ↩︎
  6. 撮測3D : https://www.armonicos.co.jp/laboratory/00/ ↩︎
  7. ポリゴンメッシュ:3次元コンピュータグラフィックスとソリッドモデリングの多面体オブジェクトの形状を定義する頂点の集合のこと。(ウィキペディアより↩︎
  8. 曲率 : 曲率 (curvature) とは,曲線上のある点におけるその曲線の曲がり具合を表す指標であり,曲率の逆数が曲率半径 (radius of curvature) を表す.曲線上のある点付近の曲線は,その点での曲率半径を半径とする円で近似でき,半径が大きいと曲がり具合が緩く,半径が小さいと曲がり具合がきつくなる.したがって,曲がり具合がきついほど曲率は大きくなる.(金沢工業大学↩︎
  9. カバーリング : レーザースキャンやフォトグラメトリ技術によって取得した物体表面の代表点(抽出点)の三次元(x,y,z)の座標値をデータとする3D点群を頂点とした多角形(ポリゴン)で,測定対象とする物体の表面を覆うことを表しています。 ↩︎
  10. 法線ベクトル : 一般的には任意の平面に垂直な方向に沿った長さ1のベクトル。ここでは3D点群から定義される有限な小平面とも言えるポリゴンメッシュの法線方向を示す単位ベクトルを意味します。 ↩︎
  11. 曲率計算には 主曲率や平均曲率 など、複数の手法があり、必ずしも単純に「法線の変化」だけで決まるわけではありません。例えば、
    離散曲率(Discrete Curvature) → メッシュ内の角度変化をもとに計算
    Laplacian 曲率 → 頂点の位置関係を利用して近似
    Gaussian 曲率 → 頂点周囲の角度総和から求める ↩︎
  12. 面のつながり方 : 曲率により可視化しています。曲率が局所的な幾何情報を示す」ならば、「法線ベクトルの集合が形態全体の向きの傾向を示す」と考えることができます。 ↩︎
  13. 「面の向きの強さ」は 以下のような方法で定量化できる可能性があります。
    1) 法線ベクトルの方向の一貫性(コヒーレンス)近傍の法線ベクトルがどれだけ類似しているかを評価(例えば、法線の分散を計算)。
    2) 法線ベクトルのクラスタリング法線ベクトルの分布を解析し、主要な方向性を抽出(主成分分析 PCA などを用いる)。
    3) 法線ベクトルの統計量(分布の広がり)例えば、球面上の分布密度を測ることで、方向のまとまり具合を示す指標を作成。
    実は,この3番目の視点で分布密度の空間周波数成分による形態の主成分分析,因子分析を試行しています。 ↩︎
  14. 離散化の方法(区間分け): θ(天頂角)と φ(方位角)を一定の 角度区間(ビン) に分割し、それぞれの区間に含まれるデータ数をカウントする。例えば、
    θ(天頂角)を天頂から直下まで5.625° ごと区切る → 32 区間(0° ~ 180°)
    φ(方位角)を\(x\)軸を基準に左右に5.625° ごと区切る → 64 区間(-180°~0° ~ 180°)
    合計 32 × 64 = 2048 のヒストグラム区間 を作成可能。このヒストグラムに対してFFTを掛けようとするなら区間の数は2^n(n=5,6,7あたりが妥当かもしれません)としておくと何かと便利です。これにより、面の向きの「分布」を直感的に可視化できることになるわけです。 ↩︎
  15. フーリエ変換 : フーリエ変換は、データ解析手法のひとつで、一般的には時間領域のデータを周波数領域へ変換するためのアルゴリズムとして利用されます。信号処理の分野においては、周波数解析手法として、スペクトル解析に用いられる重要な技術です(https://jp.mathworks.com/discovery/fourier-transform.html)。
    ここでは,時間領域ではなく天頂角θで表現される空間領域のデータ(面の向きの頻度)を空間周波数に変換するためにフーリエ変換をヒートマッププロフィールに適用します。 ↩︎
  16. FFT : (英:Fast Fourier Transform)とは、離散フーリエ変換(DFT、英: Discrete Fourier Transform)を高速に計算する手法を指し、「高速フーリエ変換」とも呼ばれます。元になっているのは、周期性をもつ波であればどのような形であったとしても正弦波と余弦波の級数で表すことができる、という理論で、これを数式にした「フーリエ級数」を拡張・発展させたものをフーリエ変換と呼びます。中でも、離散化されたフーリエ変換は「離散フーリエ変換」と呼ばれ、コンピュータで行われるフーリエ変換は基本的に離散フーリエ変換を指します。従来のフーリエ変換は莫大な回数の計算を要していましたが、順序などを工夫することにより計算量を大幅に減少させたものがFFTです(KEYENCEから)。 ↩︎
  17. デシベル :  (英語: decibel 記号: dB)は、諸々の物理量を基準量との比によって示すときのその対数のとりかたを示す単位であり[1]、底を10として対数をとり、得られた値をさらに10倍してあることを示す(ウィキペディアより)。
    ここでは,基準値の定義を楽しみながら苦しんでいますが,周波数成分を説明因子とすることで複数の龍頭形態間の類似度評価を実施しようとしていますので,まずは,すべてのデシベルの値が正値となるように,評価対象すべての周波数成分のパワースペクトルの内の最小値を基準値としてデシベルを定義しています。 ↩︎

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2 responses to “Dragon Head Form Analysis (1) – The case of the dragon at the Yakumo Hikawa Shrine 龍頭の形態解析①ー八雲氷川神社向拝中備の龍の場合”

  1. […] 川越の喜多院鐘楼門の外側左右に配置された阿吽の龍の造形に注目します。見た目からの特徴は,左右とも同じ造形傾向にあるように見えます。ここでは,見たい目が近く,普通に考えると同じ彫刻師によるものと理解できる2つの龍頭の形態的特徴を龍頭の形態解析①,②で紹介した方法で比較することを目的とします。さらに,この龍頭において大きな面積を占める角部の情報の有無による形態解析の差違も比較してみたいと思います。 […]

  2. […] ここでは,上記の作風の類似性と違いが,これまでの形態分析と同様の手法において,龍頭を覆うポリゴンメッシュの法線ベクトルの向きの特徴に,どのような形で現れるかについて確認したいと思います。 […]

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